和歌山県の底生動物調査
川の底にどんな生き物がすんでいるのでしょうか?
川底にある石の表面や底にはトビケラやカゲロウ、カワゲラの幼虫やカニやエビ、ミミズやヒルの仲間など多種多様なたくさんの生き物がすんでいます。
これらの生き物の大きさは数ミリメートルから数センチメートルと小さく、「見たことがない」、「気にもとめなかった」という人が多いのではないでしょうか?
これらの川の中にすむ生物の多くは、水の状態の変化に敏感です。カワゲラやサワガニなどのように「きれいな水」でないとすめなくなる生き物もいますし、ザリガニやエラミミズのように「きたない水」でもすめる生物もいます。どんな生き物がすんでいるか調べることで、水の状態がわかるのです。(これらの生物を指標生物と呼んでいます。)
また、生き物は長期的にその地域に生息していることから、これらの指標生物を用いた河川の水質評価では、周辺地域の環境もふまえた長期的な環境評価ができることになります。
さらに、環境の変化などにより絶滅したり、今までいなかった生物がなんらかの要因で移動してきたりすることもありますので、どんな生物がどこに住んでいるのか現在の状態を把握して将来に伝えていくことは非常に重要なことなのです。
和歌山県環境衛生研究センターでは、和歌山県内にある主要河川のうち紀の川、有田川、日高川、南部川、左会津川、富田川、日置川、古座川、太田川、那智川、熊野川やそれらの支流を対象に、どんな底生動物がどこにすんでいるか調査してきました。また、調査で採集された生物からそれぞれの河川について水質評価を実施してきました。
これらの結果をもとに本ホームページを作成しましたので、環境学習の一環として多くの皆様に利用して頂けると幸いです。
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